土地(地形・地盤・防災)
この単元で分かること
- 地形の種類ごとに、どんな災害が起きやすいのかを学びます。
- 低地の地形と液状化がどう関係するのかを学びます。
- 土砂災害などの区域を、だれが指定するのかを学びます。
この単元のはじまりの場面
森剛さんは、マンションの管理組合の理事長です。「大雨のたびに敷地のまわりが浸かる。地震のときも心配だ」と、みなと不動産に相談しました。木村健一さんは「地形は昔の災害の積み重ねでできているから、地図を見ると危ない所が分かる」と、治水地形分類図を広げました。佐藤さくらさんは、地形ごとに起こりやすい災害を覚えることになりました。
治水地形分類図とは約1分
土地の災害リスクは、地形の成り立ちを見ると推測できます。その助けになるのが治水地形分類図です。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
治水地形分類図は、国土地理院が作る地図です。地形を、山地・台地や段丘・低地に分けて示します。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
低地はさらに細かく分かれます。扇状地、氾濫平野、微高地、旧河道、後背湿地などで、人工改変地形も示します。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
国土交通省の液状化の発生傾向図は、地形区分から液状化のしやすさの強弱を示します。液状化は、地下水位が高いゆるい砂の地盤が、強い揺れで水のようになる現象です。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 国土交通省 液状化の発生傾向図
佐藤さくらさんは、ある土地の地盤を調べています。治水地形分類図を見ると、その土地は旧河道にあたります。佐藤さんは、液状化のリスクに気づけます。
根拠: 治水地形分類図の利用の手引(国土地理院・令和3年3月) 手引2.3
地形は、災害の積み重ねでできています。今の地形から、過去の災害の履歴が読めます。
根拠: 治水地形分類図の利用の手引(国土地理院・令和3年3月) 手引2.1
山地と山麓堆積地形約2分
山地は、表土が薄く、低地に比べて地盤は良好です。しかし、地震や豪雨で土砂災害が起きます。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
山地斜面等は、比較的傾斜が急な土地で、大雨や地震で崖崩れ、土石流、地すべりなどのリスクがあります。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 国土地理院 地形分類
斜面の途中で傾斜が急になる所を、遷急点、連続する線を遷急線といいます。この付近は、崩壊が特に起きやすい所です。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
山間部の小支流や谷は、普段水がなくても、豪雨時に鉄砲水や土石流の通り道になります。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
山麓堆積地形は、粒径の不揃いな土砂が未固結で不安定な状態で堆積しています。豪雨では背後の斜面から土砂が崩落し、地震では再移動するおそれがあります。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
山麓堆積地形には、麓屑面、崖錐、土石流堆、沖積錐などがあります。
根拠: 治水地形分類図の利用の手引(国土地理院・令和3年3月) 手引2.3
沖積錐や土石流堆のある所は、今後も崩壊や土石流で被害が出ることがあります。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
治水地形分類図では、山地に火山や丘陵地も含めて分類します。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1(1)
木村健一さんは、山のふもとの土地を扱っています。この土地は山麓堆積地形です。木村さんは、豪雨時の土砂の流出と、地震時の再移動を佐藤さんに説明します。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
山地は地盤はよいが土砂災害、山麓堆積地形は未固結で不安定です。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
山地は地盤がよいので、災害の心配はない、は誤りです。地震や豪雨で土砂災害が起きます。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
台地・段丘と扇状地約2分
台地や段丘は、低地より一段高い平坦な地形です。
根拠: 治水地形分類図の利用の手引(国土地理院・令和3年3月) 手引2.3
台地・段丘は、過去の低地が隆起などで高くなったものです。現在の低地より古い地形です。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1(2)
台地・段丘は、河川氾濫のリスクはほとんどありませんが、縁辺部の斜面近くでは崖崩れが起きやすいです。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 国土地理院 地形分類
低地からの比高が数メートル以上ある段丘面は、洪水には比較的安全です。比高が2〜3メートル以下だと、大洪水で浸水することがあります。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
古い時代に形成された段丘面ほど高い所にあり、洪水の被害も少なく、地盤も比較的安定しています。
根拠: 治水地形分類図の利用の手引(国土地理院・令和3年3月) 手引2.3
段丘崖(段丘と低地の境の崖)は斜面勾配が大きく、地層の境目からの崩壊のおそれが高くなります。台地上の浅い谷は、集中豪雨で一時的な流路や湛水の場になります。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
扇状地は砂礫からなるやや硬い地盤で、地震の地盤災害を受けにくいです。ただし扇端部は、地下水位が浅く液状化しやすいです。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
佐藤さんは、扇状地の扇端部にある土地を扱っています。地盤は悪くありませんが、地下水位が浅いため、木村さんは液状化の説明を加えます。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
覚えるコマ
段丘崖は崩壊のおそれが高く、扇状地は扇端部の液状化に注意。
間違えやすいところ:扇状地は砂礫のやや硬い地盤で、地震の地盤災害を受けにくい
段丘崖と扇状地は、それぞれ何に注意が必要? 段丘崖は崩壊のおそれが高く、扇状地は扇端部の液状化に注意。
段丘面は洪水に強く、段丘崖は崩壊しやすく、扇端部は液状化しやすいです。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
扇状地はすべて地盤がよい、は誤りです。扇端部は液状化しやすいです。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
氾濫平野・後背湿地・微高地約2分
氾濫平野は、洪水でできた低平な土地です。三角州や谷底平野も含まれます。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
低地は国土面積の13%を占め、北海道の一部を除き大部分が水田として利用されてきました。大都市の多くも臨海部の低地に立地しています。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 国土地理院 日本の土地利用
三角州や海岸平野は、洪水の危険度が最も高い土地です。低い所は高潮にも弱いです。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
氾濫原では、洪水のほか、内水氾濫も起きやすいです。内水氾濫は、堤防で守られる側の土地に降った豪雨がはけ切れず、浸水することです。砂州や自然堤防で出口を塞がれた谷底平野も、内水氾濫が起きます。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
氾濫平野の表層は、砂やシルトで、軟弱な沖積層が厚く堆積しています。地下水のくみ上げで地盤沈下も起きます。地下水位が浅いと液状化もしやすいです。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
後背湿地は、周囲より低い土地です。排水が悪く、わずかな雨でも浸水深と時間が大きくなります。地下水位が浅く、極めて軟弱です。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
微高地は、自然堤防のように周囲よりやや高い土地です。洪水には比較的安全で、浸水深と時間も小さめですが、縁辺部は液状化しやすいです。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
左右の比較微高地と後背湿地
微高地は自然堤防のような土地。後背湿地は排水が悪い。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
木村さんは、後背湿地の土地を扱っています。わずかな雨でも浸水しやすく、地盤が軟弱であることを佐藤さんに説明します。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
覚えるコマ
微高地は洪水に比較的安全。後背湿地は浸水深・時間が大きい。
間違えやすいところ:微高地も、地下水位が浅い縁辺部は強い地震動で液状化しやすい
微高地(自然堤防)と後背湿地は、洪水にどう違う? 微高地は洪水に比較的安全。後背湿地は浸水深・時間が大きい。
洪水の危険度が最も高く、低標高は高潮も危険。地盤沈下も多い。
間違えやすいところ:谷底平野も氾濫平野。砂州や自然堤防で出口を塞がれると内水氾濫が起きやすい
三角州・海岸平野(氾濫平野)は、洪水や地盤にどんな危険がある? 洪水の危険度が最も高く、低標高は高潮も危険。地盤沈下も多い。
三角州は洪水に最も弱く、後背湿地は排水不良、微高地は比較的安全です。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
微高地は周囲より高いので、液状化の心配はない、は誤りです。縁辺部は液状化しやすいです。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
旧河道と落堀約2分
森剛さんは、マンションの隣の空き地を、駐車場に使えないかと考えました。治水地形分類図で見ると、その空き地は旧河道にあたります。木村健一さんは「昔の川の跡で、周りの氾濫平野より低い。水が集まりやすくて、地盤も軟弱なことが多いんだ」と説明しました。
根拠: 治水地形分類図の利用の手引(国土地理院・令和3年3月) 手引2.3、治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
旧河道は、昔の川の流れの跡です。周囲より1〜2メートル低く、地表水が集まりやすい土地です。
根拠: 治水地形分類図の利用の手引(国土地理院・令和3年3月) 手引2.3
わずかな雨でも浸水しやすく、浸水深と時間も大きくなります。シルトや粘土が緩く堆積し、軟弱地盤になっていることが多いです。
根拠: 治水地形分類図の利用の手引(国土地理院・令和3年3月) 手引2.3、治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
地震時には、軟弱地盤の下の砂礫層で液状化が起こりやすいです。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
落堀は、洪水で堤防が越流・破堤し、流れに削られてできた池状の凹地です。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
落堀を埋めて造成した場所は、周囲より締め固まっておらず軟弱です。地震時には液状化の可能性が高いです。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
木村さんは、旧河道にあたる土地を扱っています。わずかな雨でも浸水しやすく、地震時に液状化しやすいことを佐藤さんに説明します。
根拠: 治水地形分類図の利用の手引(国土地理院・令和3年3月) 手引2.3、治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
覚えるコマ
周囲の氾濫平野より低く、わずかな降雨でも浸水しやすい。
間違えやすいところ:落堀を埋めて造成した場所も、軟弱で地震時に液状化しやすい
旧河道は、周囲と比べてどんな場所で、雨のときはどうなる? 周囲の氾濫平野より低く、わずかな降雨でも浸水しやすい。
旧河道と落堀は、水が集まりやすく、地盤も軟弱です。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
落堀を埋めてあれば、地盤は安定している、は誤りです。埋めた場所は軟弱で液状化しやすいです。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
砂州・砂丘と天井川約1分
| 地形 | でき方 | 洪水の注意 |
|---|---|---|
| 砂丘 | 風で運ばれた砂が積もった丘 | 洪水による浸水のおそれは非常に低い |
| 砂州 | 波や流れで運ばれた砂の土地 | 洪水への安全度は自然堤防と同じくらい |
| 天井川 | 堤防で河床が周囲の低地より高い川 | 破堤すると氾濫流が低地に短時間で広がる |
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
ただし、砂州や砂丘の縁辺部や、砂丘間の凹地、地下水位が浅い所では、強い揺れで液状化しやすいです。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
佐藤さんは、砂州の上の土地を扱っています。洪水には比較的安全ですが、木村さんは、縁辺部の液状化に注意するよう説明します。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
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砂丘は浸水のおそれが非常に低い。天井川は破堤すると急速度で拡がる。
間違えやすいところ:砂州・砂丘も、縁辺部や凹地は地下水位が浅いと液状化しやすい
砂丘と天井川は、洪水に対してそれぞれどう? 砂丘は浸水のおそれが非常に低い。天井川は破堤すると急速度で拡がる。
砂丘は洪水に強い、砂州は自然堤防並み、天井川は破堤時に危険です。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
天井川は、川の水が周囲より低いので安全、は誤りです。河床が高いので破堤時に危険です。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
人工改変地形と液状化約1分
人が作った地形にも、それぞれの性質があります。干拓地、盛土地、埋立地、切土地です。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.2
| 地形 | でき方 | 起こりやすい被害 |
|---|---|---|
| 干拓地 | 水面を干して陸にした土地。一般に海水面・湖水面より低く、堤防で囲まれ自然排水が困難 | 締め固めが進まず表層が軟弱。地震の揺れが大きくなりやすく、内水氾濫・高潮にも弱い |
| 盛土地 | 土を盛って作った土地 | 降雨で法面(人工の斜面)が崩壊。地震では、原地形の傾斜・形状などによって流動化・崩壊のおそれ |
| 埋立地 | 谷の凹地を埋めた土地。水面を埋めた土地もあり、サンドポンプで埋めると粒径が揃う | 地震時に液状化・流動化・不等沈下しやすい |
| 切土地 | 斜面を削って作った土地 | 浸水しにくい。安定処理が不適切だと豪雨・地震で法面崩壊 |
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.2、治水地形分類図の利用の手引(国土地理院・令和3年3月) 手引2.3
盛土地・埋立地は、一般的には浸水しにくいですが、高さが十分でないと浸水することがあります。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.2
液状化は、粒径の揃ったゆるい砂の地層と、地下水位が地表から2〜3メートルと高い地盤で、強く揺れたときに起きやすいです。
根拠: 治水地形分類図の利用の手引(国土地理院・令和3年3月) 手引3.3
宅地造成の盛土は、薄い層に分け、層ごとにローラーなどで締め固めます。
根拠: 宅地造成及び特定盛土等規制法施行令 7条1項1号イ
盛土の内部の水は、砂利などの透水層を設けて速やかに排除します。
根拠: 宅地造成及び特定盛土等規制法施行令 7条1項1号ロ
設置する擁壁には、裏面の排水のため、3平方メートルごとに水抜穴を設けます。
根拠: 宅地造成及び特定盛土等規制法施行令 12条
判定の流れ液状化が起きやすいか
三つの条件がそろうと、液状化が起きやすい。
根拠: 治水地形分類図の利用の手引(国土地理院・令和3年3月) 手引3.3
木村さんは、埋立地の土地を扱っています。サンドポンプで埋め立てた場所なので、地震時の液状化を佐藤さんに説明します。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.2
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サンドポンプの埋立地は液状化・流動化しやすく、切土地は浸水しにくい。
間違えやすいところ:切土地も、斜面安定処理が不適切だと法面崩壊が起こる
干拓地・盛土地・埋立地・切土地は、それぞれ何に注意が必要? サンドポンプの埋立地は液状化・流動化しやすく、切土地は浸水しにくい。
粒径の揃ったゆるい砂で、地下水位が2〜3mのとき。
間違えやすいところ:地震時の液状化は、旧河道・旧落堀や自然堤防と低地の縁に集中する
液状化が起きやすいのは、どんな砂と地下水位のとき? 粒径の揃ったゆるい砂で、地下水位が2〜3mのとき。
干拓地は地震の揺れや浸水、埋立地は液状化、盛土地は法面崩壊と流動化、切土地は法面崩壊が起きます。
根拠: 治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.2
液状化は、地下水位が低い土地で起きやすい、は誤りです。地下水位が高い土地で起きやすいです。
根拠: 治水地形分類図の利用の手引(国土地理院・令和3年3月) 手引3.3
地すべり・急傾斜地・土砂災害区域約2分
森剛さんが「マンションの裏の斜面が心配だ」と言いました。木村健一さんは「傾斜度が30度以上の土地が急傾斜地だ。土砂災害警戒区域は、都道府県知事が指定する」と答えました。佐藤さくらさんは、区域ごとに指定する者が違うことに気づきました。
根拠: 急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律 2条1項、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律 2条、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律 7条1項、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律 9条1項
地すべりとは、土地の一部が地下水などの影響ですべる現象です。
根拠: 地すべり等防止法 2条1項
地すべり地形は、斜面上部の崖と、不規則な凹凸のある移動部分からなる土地です。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 国土地理院 地すべり地形
急傾斜地とは、傾斜度が30度以上である土地をいいます。
根拠: 急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律 2条1項、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律 2条
土砂災害警戒区域は、都道府県知事が指定します。その中の特別警戒区域も、知事が指定します。
根拠: 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律 7条1項、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律 9条1項
地すべり防止区域は、主務大臣が都道府県知事の意見を聞いて指定します。急傾斜地崩壊危険区域は、都道府県知事が市町村長の意見を聞いて指定します。
根拠: 地すべり等防止法 3条1項、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律 3条1項
左右の比較区域を指定する者
土砂災害警戒区域と特別警戒区域は、都道府県知事が指定する。
根拠: 地すべり等防止法 2条1項、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律 2条1項、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律 2条、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律 7条1項、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律 9条1項、地すべり等防止法 3条1項、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律 3条1項
木村さんは、傾斜度35度の斜面の下の土地を扱っています。この斜面は急傾斜地です。木村さんは、土砂災害の区域に入っていないかを確認します。
根拠: 急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律 2条1項、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律 7条1項
覚えるコマ
警戒区域と特別警戒区域は都道府県知事が指定。急傾斜地は30度以上。
間違えやすいところ:地すべり防止区域を指定するのは主務大臣(都道府県知事の意見)
土砂災害警戒区域などを指定するのはだれ? 急傾斜地は何度以上? 警戒区域と特別警戒区域は都道府県知事が指定。急傾斜地は30度以上。
急傾斜地は傾斜度30度以上で、区域を指定する者は場面ごとに違います。
根拠: 急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律 2条1項、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律 7条1項
土砂災害特別警戒区域を指定するのは、市町村長、は誤りです。都道府県知事です。
根拠: 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律 9条1項
本試験では「Aが、旧河道にあたる土地を買った」のように出ます。昔の川の跡なので、水が集まりやすく、液状化もしやすい土地だと読み取ります。
根拠: 治水地形分類図の利用の手引(国土地理院・令和3年3月) 手引2.3、治水地形分類図解説書(国土地理院・平成27年8月) 解説書3.1
まとめ
- 治水地形分類図は、地形から災害リスクを読むための地図。
- 山地は地盤がよいが、土砂災害に注意。山麓堆積地形は未固結で不安定。
- 段丘面は洪水に強く、段丘崖は崩壊に注意。扇端部は液状化しやすい。
- 三角州は洪水に最も弱く、後背湿地は排水不良、微高地は比較的安全。
- 旧河道と落堀は、水が集まりやすく、地震時の液状化に注意。
- 砂丘は洪水に強い。天井川は破堤すると短時間で氾濫する。
- 埋立地は液状化、盛土地は法面崩壊、干拓地は揺れや浸水に注意。
- 急傾斜地は傾斜度30度以上。区域を指定する者は、土砂災害と急傾斜地は都道府県知事、地すべりは主務大臣です。