建物の構造
この単元で分かること
- 木造の土台・筋かい・柱の決まりを、数字でつかみます。
- 鉄骨造と鉄筋コンクリート造の数字を、言えるようにします。
- 免震・枠組壁工法・集成材という言葉を、自分の口で説明できるようにします。
この単元のはじまりの場面
木造の土台と柱約1分
木造の柱は、最下階では土台の上に立ちます。土台は、柱の下で荷重を受けて基礎につなぐ横材です。
根拠: 建築基準法施行令 42条1項
木材は、含水率が約30パーセント(繊維飽和点)より下がると、低いほど強度が増します。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 林野庁 木材の含水率と強度
最下階の柱の下部には、土台を設けなければなりません。
根拠: 建築基準法施行令 42条1項
柱を基礎に緊結したときは、土台を省けます。土台は基礎に緊結しますが、平家建てで延べ面積50平方メートル以内なら、この緊結を省けます。
根拠: 建築基準法施行令 42条1項1号、建築基準法施行令 42条2項
2階を超える木造では、1階の柱の小径は13.5センチメートル以上、柱の有効細長比は150以下です。有効細長比は、座屈長さと断面の細さの比で、柱の細長さを表します。座屈とは、押されて横にたわむことです。
根拠: 建築基準法施行令 43条2項、建築基準法施行令 43条6項
判定の流れ土台はどうするか
最下階の柱の下部には、原則として土台を設ける。
根拠: 建築基準法施行令 42条1項、建築基準法施行令 42条1項1号、建築基準法施行令 42条2項
木村さんは、平家建てで延べ面積45平方メートルの木造住宅の設計を確かめています。土台を基礎に緊結しなくてもよい規模です。
根拠: 建築基準法施行令 42条2項
覚えるコマ
土台は基礎に緊結。例外は平家建て延べ50平方メートル以内。
間違えやすいところ:柱を基礎に緊結したとき等は、土台を省ける
木造の土台は、どう設ける? 緊結しなくてよい例外は? 土台は基礎に緊結。例外は平家建て延べ50平方メートル以内。
土台は原則必要で、柱の緊結で省略できます。平家建て50平方メートル以内なら、土台の緊結も省略できます。
根拠: 建築基準法施行令 42条1項、建築基準法施行令 42条2項
2階を超える木造でも、1階の柱は細くてよい、は誤りです。小径13.5センチメートル以上が要ります。
根拠: 建築基準法施行令 43条2項
木造の筋かい・継手仕口・防腐約1分
筋かいは、柱と横架材の間に入れて、水平力に抵抗する斜めの部材です。
根拠: 建築基準法施行令 45条1項
引張力を負担する筋かいは、木材なら厚さ1.5センチ・幅9センチ以上、鉄筋なら径9ミリ以上です。
根拠: 建築基準法施行令 45条1項
圧縮力を負担する筋かいは、木材で厚さ3センチ・幅9センチ以上です。引張りのときより厚くします。
根拠: 建築基準法施行令 45条2項
筋かいは、両端を金物で緊結し、一方の端は仕口の部分にします。筋かいに欠込みはできませんが、たすき掛けで補強したときだけ例外です。
根拠: 建築基準法施行令 45条3項、建築基準法施行令 45条4項
継手や仕口は、ボルト締やかすがい打で緊結します。ボルト締には、ボルトの径に応じた座金を使います。
根拠: 建築基準法施行令 47条1項、建築基準法施行令 47条2項
地面から1メートル以内の柱・筋かい・土台には、有効な防腐措置をします。湿気で腐りやすいからです。
根拠: 建築基準法施行令 49条2項
左右の比較筋かいの大きさ
引張りの筋かいには、鉄筋(径9ミリ以上)も使える。欠込みはたすき掛けで補強したときだけ例外。
根拠: 建築基準法施行令 45条1項、建築基準法施行令 45条2項、建築基準法施行令 45条3項、建築基準法施行令 45条4項
木村さんが確認した木造住宅で、筋かいに欠込みがありました。補強もしていないので、これは決まりに反します。たすき掛けにして補強すれば認められます。
根拠: 建築基準法施行令 45条4項
覚えるコマ
引張力は厚さ1.5センチ以上、圧縮力は厚さ3センチ以上。幅は9センチ以上。
間違えやすいところ:引張力の筋かいは、径9ミリの鉄筋でもよい
筋かいの寸法は、引張力と圧縮力でどう違う? 引張力は厚さ1.5センチ以上、圧縮力は厚さ3センチ以上。幅は9センチ以上。
引張りは1.5センチ、圧縮は3センチ。筋かいの欠込みは原則不可です。
根拠: 建築基準法施行令 45条1項、建築基準法施行令 45条2項、建築基準法施行令 45条4項
筋かいの欠込みは、いつでもできる、は誤りです。たすき掛けの補強をしたときだけです。
根拠: 建築基準法施行令 45条4項
基礎と構造設計の原則約2分
腐食や腐朽のおそれがある部分には、腐りにくい材料か、さび止め・防腐の措置をした材料を使います。
根拠: 建築基準法施行令 37条
木造を長持ちさせるには、雨水の浸入を防いで速やかに排出し、浸入した後は防腐・防蟻の処理をしておきます。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 林野庁 木造建築物の耐久性
基礎は、荷重と外力を安全に地盤に伝え、地盤の沈下や変形に耐えるものにします。
根拠: 建築基準法施行令 38条1項
基礎は、建物の重さを支え、地面に安定して立つための下部構造です。独立基礎、布基礎、べた基礎などがあります。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 国土交通省 基礎
一つの建築物に、異なる構造方法による基礎を併用してはいけません。
根拠: 建築基準法施行令 38条2項
木ぐいは、常に水面下になるようにします。平家建ての木造だけが例外です。
根拠: 建築基準法施行令 38条6項
構造設計では、柱・はり・床・壁を有効に配置し、全体が一様に安全になるようにします。
根拠: 建築基準法施行令 36条の3第1項
主要な部分は、水平力に耐えるよう釣合い良く配置します。変形しない剛性と、瞬間的に壊れない靱性も持たせます。
根拠: 建築基準法施行令 36条の3第2項、建築基準法施行令 36条の3第3項
木村さんは、木造住宅の基礎で布基礎とべた基礎を混ぜて使った例を見ました。これは決まりに反します。一つの建築物では、基礎の構造方法をそろえます。
根拠: 建築基準法施行令 38条2項
基礎は併用不可、木ぐいは常水面下です。構造設計は剛性と靱性の両方が要ります。
根拠: 建築基準法施行令 38条2項、建築基準法施行令 38条6項、建築基準法施行令 36条の3第3項
木ぐいは、平家建て以外でも地盤の浅い所に打ってよい、は誤りです。常水面下にしなければなりません。
根拠: 建築基準法施行令 38条6項
鉄骨造の材料・細長比・接合約2分
鉄骨造の主要な部分の材料は、鋼材または鋳鉄です。
根拠: 建築基準法施行令 64条1項
アーチ構造は、圧縮を受ける部材から構成される構造です。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 京都大学 構造の考え方
トラスは、三角形の組み合わせを基本とした骨組み構造です。木造や鉄骨造の屋根などで、効率的な構造として多く採用されています。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 国土交通省 トラス
鋼は、炭素量が多いほど、降伏強さと引張強さが高くなる傾向があります。反対に、伸びは小さくなります。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 日本鉄鋼協会誌 炭素量と引張強さ・延性
そのため、高層建築などに多く採用されます。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 国土交通省 言葉の意味
鋼の柱や梁は、燃えなくても高温になると強さを失います。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 建築研究所 耐火被覆
そのため耐火被覆で包んで熱を遮り、鋼の温度を低く保ちます。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 建築研究所 耐火被覆
ラーメン構造は、柱と梁を剛結し、接合部で曲げモーメントを伝える構造です。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 国土交通省 ラーメン構造
鋳鉄は、圧縮応力と接触応力以外の応力がかかる部分には使えません。
根拠: 建築基準法施行令 64条2項
圧縮材の有効細長比(部材の細長さを表す数)は、柱で200以下、柱以外で250以下です。
根拠: 建築基準法施行令 65条
柱の脚部は、アンカーボルトなどで基礎に緊結します。滑節構造のときは省けます。
根拠: 建築基準法施行令 66条
炭素鋼の接合は、高力ボルト接合、溶接接合、リベット接合などです。小さな建物では、緩み止めをしたボルト接合も認められます。
根拠: 建築基準法施行令 67条1項
階数が3以上の建築物で、倒壊のおそれがある柱として大臣が定める場合は、その柱を30分間の火熱に耐える構造にします。
根拠: 建築基準法施行令 70条
木村さんは、鉄骨造の柱に鋳鉄を使う設計を検討しています。その部分には引張りがかかるので、鋳鉄は使えません。
根拠: 建築基準法施行令 64条2項
覚えるコマ
柱は200以下、柱以外は250以下。
間違えやすいところ:柱の脚部はアンカーボルト等で基礎に緊結する(滑節構造なら不要)
鉄骨造の圧縮材の有効細長比は、いくつ以下? 柱は200以下、柱以外は250以下。
鋳鉄は圧縮と接触のみ、細長比は柱200・柱以外250です。
根拠: 建築基準法施行令 64条2項、建築基準法施行令 65条
鋳鉄は、引張りがかかる部分にも使える、は誤りです。圧縮と接触の応力だけです。
根拠: 建築基準法施行令 64条2項
鉄筋コンクリート造の材料・養生・かぶり約2分
森剛さんのマンションで、外壁の一部がはがれて、中の鉄筋が見えている所が見つかりました。木村健一さんは「鉄筋を覆うコンクリートの厚さを、かぶり厚さという。鉄筋をさびから守り、付着を保つためのものだ」と説明しました。部分ごとに、必要な厚さが決まっています。
根拠: 建築基準法施行令 79条1項
鉄筋とコンクリートは、熱膨張係数がほぼ等しいので、鉄筋コンクリートという複合材料が成立しています。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 三重大学 熱膨張係数
コンクリートは圧縮に強い反面、引張には大変弱い材料です。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 建築研究所 コンクリートの性質
そこで引張は鉄筋が、圧縮はコンクリートが負担して、両方に強い構造にします。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 建築研究所 コンクリートの性質
コンクリートの中の鉄筋は、さびや火災などの熱からも守られます。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 建築研究所 コンクリートの性質
本来アルカリ性のコンクリートが、空気中の炭酸ガス等で中性になることを、中性化といいます。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 国土交通省 建物用語集 中性化
中性化すると、鉄筋の錆を防ぐ機能を失います。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 国土交通省 建物用語集 中性化
コンクリートの骨材・水・混和材料は、鉄筋をさびさせず、凝結や硬化を妨げないものを使います。
根拠: 建築基準法施行令 72条1号
コンクリートの四週圧縮強度(打ち込んでから4週間たった時点の圧縮強度)は、12ニュートン以上です。軽量骨材を使うときは9ニュートン以上です。
根拠: 建築基準法施行令 74条1項1号
打込み中と打込み後5日間は、温度が2度を下らないように養生します。寒さで固まらなくなるからです。
根拠: 建築基準法施行令 75条
鉄筋を覆うコンクリートの厚さを、かぶり厚さといいます。鉄筋をさびから守り、付着を保つためです。
根拠: 建築基準法施行令 79条1項
かぶり厚さは、耐力壁(建物にかかる力を支える壁)以外の壁や床で2センチ、耐力壁・柱・はりで3センチ以上です。直接土に接する部分は4センチ、基礎は6センチ以上です。
根拠: 建築基準法施行令 79条1項、建築基準法施行令 1条3号
数字の比べかぶり厚さの最低ライン
部分ごとに違うので、まとめて覚える。
根拠: 建築基準法施行令 79条1項
佐藤さんは、基礎の鉄筋のかぶり厚さを3センチにした図面を確認しました。基礎は6センチ以上が必要なので、これは不足です。
根拠: 建築基準法施行令 79条1項
覚えるコマ
耐力壁・柱・はり3センチ、他の壁・床2センチ、接地部分4センチ、基礎6センチ
間違えやすいところ:鉄骨に対するコンクリートのかぶり厚さ(鉄骨鉄筋コンクリート造)は5センチ以上
鉄筋コンクリート造のかぶり厚さは、部分ごとに何センチ以上? 耐力壁・柱・はり3センチ、他の壁・床2センチ、接地部分4センチ、基礎6センチ
四週圧縮強度は12ニュートン以上。養生は打込み中と打込み後5日間。
間違えやすいところ:軽量骨材を使うときは、四週圧縮強度は9ニュートン以上
コンクリートの強度と養生で、押さえる数字は? 四週圧縮強度は12ニュートン以上。養生は打込み中と打込み後5日間。
12ニュートン、5日間、2度。かぶり厚さは2・3・4・6センチです。
根拠: 建築基準法施行令 74条1項1号、建築基準法施行令 75条、建築基準法施行令 79条1項
かぶり厚さは、どの部分でも同じでよい、は誤りです。部分ごとに違います。
根拠: 建築基準法施行令 79条1項
鉄筋コンクリート造の鉄筋と柱約1分
鉄筋の末端は、かぎ状に折り曲げて、コンクリートから抜け出ないように定着します。
根拠: 建築基準法施行令 73条1項
柱・はりの出すみ部分と煙突以外に使う異形鉄筋は、末端を折り曲げなくてもかまいません。
根拠: 建築基準法施行令 73条1項
補強コンクリートブロック造の耐力壁は、端部と隅角部に径12ミリ以上の鉄筋を縦に入れます。さらに径9ミリ以上の鉄筋を縦横80センチ以内で配置します。
根拠: 建築基準法施行令 62条の4第4項
帯筋は、主筋を囲んで横に巻く鉄筋で、柱が横に崩れるのを防ぎます。帯筋比は、柱の軸を含むコンクリートの断面積に対する、帯筋の断面積の和の割合です。
根拠: 建築基準法施行令 77条3号、建築基準法施行令 77条4号
| 項目 | 決まり |
|---|---|
| 柱の主筋 | 4本以上とし、帯筋に緊結する |
| 帯筋 | 径6ミリ以上、間隔15センチ以下 |
| 帯筋比 | 0.2パーセント以上 |
| 主筋の継手 | 引張力の最も小さい部分で径の25倍、それ以外の部分で40倍以上 |
根拠: 建築基準法施行令 73条2項、建築基準法施行令 77条1号、建築基準法施行令 77条2号、建築基準法施行令 77条4号
佐藤さんが確認した柱の主筋は3本でした。4本以上が必要なので、これは決まりに反します。
根拠: 建築基準法施行令 77条1号
覚えるコマ
主筋は4本以上で帯筋に緊結。帯筋は径6ミリ以上、間隔15センチ以下。
間違えやすいところ:鉄骨鉄筋コンクリート造では、65条・70条・77条4号(帯筋比)が準用から除かれる
鉄筋コンクリート造の柱の主筋と帯筋は、どう決まっている? 主筋は4本以上で帯筋に緊結。帯筋は径6ミリ以上、間隔15センチ以下。
引張力が最も小さい部分は径の25倍、その他の部分は40倍。
間違えやすいところ:鉄筋の末端は、かぎ状に折り曲げてコンクリートから抜け出ないよう定着する
主筋の継手の重ね長さは、径の何倍以上? 引張力が最も小さい部分は径の25倍、その他の部分は40倍。
主筋4本以上、帯筋6ミリ以上・15センチ以下、帯筋比0.2パーセント以上です。
根拠: 建築基準法施行令 77条1号、建築基準法施行令 77条3号、建築基準法施行令 77条4号
柱の主筋は、2本でもよい、は誤りです。4本以上です。
根拠: 建築基準法施行令 77条1号
鉄骨鉄筋コンクリート造と許容応力度約2分
鉄骨鉄筋コンクリート造は、鉄骨と鉄筋の両方をコンクリートで包んだ構造です。
根拠: 建築基準法施行令 79条の4
鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造は、鉄骨の骨組のまわりに鉄筋を配置し、コンクリートで一体化した構造です。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 環境省 建て替えか修繕かマニュアル
比較的小さい断面で丈夫な骨組を作れ、粘り強さがあるため、高層建築に多く利用されています。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 環境省 建て替えか修繕かマニュアル
この構造には、鉄骨造と鉄筋コンクリート造の規定が準用されます。準用とは、別の場面にその規定を当てはめることです。ただし、一部は除かれます。
根拠: 建築基準法施行令 79条の4
除かれるのは、圧縮材の細長比の規定、柱の防火被覆の規定、帯筋比の規定です。
根拠: 建築基準法施行令 79条の4
鉄骨に対するコンクリートのかぶり厚さは、5センチメートル以上です。
根拠: 建築基準法施行令 79条の3第1項
許容応力度とは、安全上許される応力の上限です。鋼材の短期の許容応力度は、長期の1.5倍です。
根拠: 建築基準法施行令 90条
コンクリートの長期の許容応力度は、圧縮がF/3、引張りがF/30です。Fは設計基準強度です。
根拠: 建築基準法施行令 91条1項
木村さんは、鉄骨鉄筋コンクリート造の柱の帯筋比を調べています。帯筋比の規定は準用されないので、確認の対象が違います。
根拠: 建築基準法施行令 79条の4
除かれるのは、圧縮材の細長比・柱の防火被覆・帯筋比の3つ。かぶり厚さは5センチ、鋼材は短期で長期の1.5倍です。
根拠: 建築基準法施行令 79条の4、建築基準法施行令 79条の3第1項、建築基準法施行令 90条
鉄骨鉄筋コンクリート造では、鉄骨造の規定はすべて準用される、は誤りです。一部は除かれます。
根拠: 建築基準法施行令 79条の4
免震・枠組壁工法・集成材の用語約2分
この節でよく出るのは
- ★ 2回免震材料は、地震力を低減する材料で、支承材・減衰材・復元材に…
- ★ 2回耐震補強の手段には、ダンパ(エネルギー吸収装置)や免震装置の…
免震材料は、地震力を低減する材料で、支承材・減衰材・復元材に分かれます。
根拠: 免震建築物の構造方法に関する安全上必要な技術的基準を定める等の件(平成12年建設省告示第2009号) 第一1号
建物の耐震性能を向上させることを、耐震補強といいます。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 国土交通省 耐震改修(補強)
耐震補強の手段には、ダンパ(エネルギー吸収装置)や免震装置の配置もあります。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 国土交通省 耐震改修(補強)
支承材は、鉛直荷重を支え、水平の変形性能を確保するものです。減衰材は、振動のエネルギーを吸収するものです。
根拠: 免震建築物の構造方法に関する安全上必要な技術的基準を定める等の件(平成12年建設省告示第2009号) 第一1号イ、免震建築物の構造方法に関する安全上必要な技術的基準を定める等の件(平成12年建設省告示第2009号) 第一1号ロ
免震層は、免震材料を緊結した床版などに挟まれた、建物の部分です。
根拠: 免震建築物の構造方法に関する安全上必要な技術的基準を定める等の件(平成12年建設省告示第2009号) 第一2号
枠組壁工法は、木材の枠組に構造用合板などを打ち付けて、壁と床版を作る工法です。工場で接着するものは、木質プレハブ工法です。
根拠: 枠組壁工法又は木質プレハブ工法を用いた建築物又は建築物の構造部分の構造方法に関する安全上必要な技術的基準を定める件(平成13年国土交通省告示第1540号) 第1
集成材は、ひき板などを繊維方向をほぼ平行にして、集成接着した一般材です。
根拠: 集成材の日本農林規格(平成19年農林水産省告示第1152号・平成24年改正版) 第1条
大規模な建築物では、大断面集成材などの高耐力な木材製品が使われる場合が多いです。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 林野庁 集成材と大規模建築物
壁式の構成要素は、床、耐力壁、床と壁の接合部です。
根拠: 土地・建物の構造の公的資料(抜粋) 国土交通省 壁式
木村さんは、木造の工法を確認しています。現場で合板を打ち付けるなら枠組壁工法、工場で接着するなら木質プレハブ工法です。
根拠: 枠組壁工法又は木質プレハブ工法を用いた建築物又は建築物の構造部分の構造方法に関する安全上必要な技術的基準を定める件(平成13年国土交通省告示第1540号) 第1
免震材料は3種類。枠組壁工法は現場で打付け、木質プレハブ工法は工場で接着です。
根拠: 免震建築物の構造方法に関する安全上必要な技術的基準を定める等の件(平成12年建設省告示第2009号) 第一1号、枠組壁工法又は木質プレハブ工法を用いた建築物又は建築物の構造部分の構造方法に関する安全上必要な技術的基準を定める件(平成13年国土交通省告示第1540号) 第1
集成材は、繊維方向を直交させて接着したもの、は誤りです。ほぼ平行にして接着します。
根拠: 集成材の日本農林規格(平成19年農林水産省告示第1152号・平成24年改正版) 第1条
耐震基準と熊本地震の分析約2分
佐藤さくらさんが「新耐震の基準なら、大きな地震でも壊れないのですか」と聞きました。木村健一さんは「建築基準法が求めるのは、大規模地震で倒壊しないことだ。損傷しないことまでは求めていない」と答えました。
根拠: 熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会報告書のポイント(国土交通省住宅局) 8
| 時期 | その時期の特徴 | 木造の倒壊率 |
|---|---|---|
| 旧耐震 | 昭和56年5月以前 | 28.2パーセント |
| 新耐震 | 昭和56年6月以降、必要壁量を強化 | 8.7パーセント |
| 現行規定 | 平成12年6月以降、接合部の仕様を明確化 | 2.2パーセント |
根拠: 熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会報告書のポイント(国土交通省住宅局) 3
新耐震は、旧耐震の約1.4倍の壁量があります。耐震等級3は、新耐震の約1.5倍の壁量です。
根拠: 熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会報告書のポイント(国土交通省住宅局) 4
接合部の仕様が不十分な新耐震の木造に、倒壊が多く見られました。鉄筋コンクリート造では、新耐震以降の倒壊は確認されていません。
根拠: 熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会報告書のポイント(国土交通省住宅局) 5、熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会報告書のポイント(国土交通省住宅局) 6
左右の比較建築基準法が求める耐震性
大規模地震では、倒壊しないところまでを求めている。
根拠: 熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会報告書のポイント(国土交通省住宅局) 8
建築基準法は、中規模地震で損傷しないこと、大規模地震で倒壊しないことを求めます。大規模地震で損傷しないことまでは求めません。
根拠: 熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会報告書のポイント(国土交通省住宅局) 8
木村さんは、耐震等級3の住宅を案内しています。この住宅は、新耐震の約1.5倍の壁量があり、熊本地震でも大きな損傷がほとんどありませんでした。
根拠: 熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会報告書のポイント(国土交通省住宅局) 4
覚えるコマ
接合部が不十分な木造に倒壊が多く、RC造は倒壊が確認されていない。
間違えやすいところ:新耐震は中規模地震では損傷せず、大規模地震では倒壊しないことを求める
熊本地震の被害分析で、新耐震以降の建物について何が分かった? 接合部が不十分な木造に倒壊が多く、RC造は倒壊が確認されていない。
旧耐震28.2パーセント、新耐震8.7パーセント、現行2.2パーセント。数字で差が表れています。
根拠: 熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会報告書のポイント(国土交通省住宅局) 3
建築基準法は、大規模地震でも損傷しないことを求めている、は誤りです。求めているのは倒壊しないことです。
根拠: 熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会報告書のポイント(国土交通省住宅局) 8
本試験では「Aは、鉄筋コンクリート造の基礎のかぶり厚さを3センチとした」のように出ます。部分ごとの数字(2・3・4・6センチ)と照らし合わせます。
根拠: 建築基準法施行令 79条1項
まとめ
- 木造の柱は土台を要し、2階を超える1階の柱は小径13.5センチ以上。
- 筋かいは引張り1.5センチ・圧縮3センチ、幅は9センチ以上。欠込みは原則不可。
- 基礎は異なる構造方法を併用しない。木ぐいは常水面下。
- 鉄骨の圧縮材の細長比は、柱200以下・柱以外250以下。
- コンクリートは12ニュートン以上、打込み後5日間は2度以上。かぶり厚さは2・3・4・6センチ。
- 柱の主筋は4本以上、帯筋は6ミリ以上・間隔15センチ以下。
- 鋼材の短期の許容応力度は長期の1.5倍。コンクリートは圧縮F/3・引張りF/30。
- 新耐震は旧耐震の約1.4倍、耐震等級3は約1.5倍の壁量。