宅建業法

報酬の額(売買・賃貸・代理・媒介)

宅建業法読む目安 約13分図 4場面つき

この単元で分かること

  • 報酬の上限はだれが決めるのか、違反するとどうなるのかを学びます。
  • 売買の媒介と代理で、報酬をいくらまで受け取れるかを計算できるようにします。
  • 貸借の報酬の決まりと、空家等の特例を学びます。

この単元のはじまりの場面

場面

山本和子さんの家(3,000万円)の売買が終わり、山本さんは「みなと不動産への報酬は、いくらですか」と聞きました。佐藤さくらさんは「山本さんが了解してくれるなら、多めにもらえませんか」と木村健一さんに尋ねました。木村さんは「報酬の上限は告示で決まっているから、同意があっても超えられないんだ」と答えました。税抜きの代金3,000万円に3%をかけ6万円を足して96万円、1.1倍して105万6,000円です。みなと不動産は、山本さんと買主の田中さんから、それぞれ105万6,000円まで受け取れます。

報酬はだれがどう決めるか約1分

表
だれが何をする
国土交通大臣報酬の額を定め、告示で示す
宅建業者定められた額を超えて報酬を受け取ってはならない(依頼者の同意があっても同じ)
宅建業者事務所ごとに、報酬の額を公衆の見やすい場所に掲示する

根拠: 宅地建物取引業法 46条1項、宅地建物取引業法 46条3項、宅地建物取引業法 46条2項、宅地建物取引業法 46条4項

媒介の報酬は、契約が成立して初めて請求できると考えられています。契約が成立しなければ、報酬は生じません。

根拠: 宅地建物取引業法 46条1項

業者どうしの取引でも、報酬の限度額の規制はかかります。

根拠: 宅地建物取引業法 46条1項

過去問に出た

不当に高額の報酬を要求するのも禁止です。受け取っていなくても、要求しただけで違反になります。

根拠: 宅地建物取引業法 47条2号

事例

みなと不動産は、山本さんから土地の売却を媒介で頼まれました。契約が成立すれば、限度額の範囲で報酬を受け取れます。契約が流れれば、報酬を請求できません。

根拠: 宅地建物取引業法 46条1項

覚えるコマ

覚える限度額を超えて報酬を受けたら、どうなるか?根拠 46条2項
限度額を超えて報酬を受けたか?はい同意があっても違反。100万円以下の罰金と、1年以内の業務停止があるいいえ限度額の範囲内で受けられる報酬の額は、国土交通大臣が定める。

依頼者が同意しても違反。100万円以下の罰金がある。

間違えやすいところ:依頼者の同意があれば、限度額を超えて受けられると取り違える

限度額を超えて報酬を受けたら、どうなるか? 依頼者が同意しても違反。100万円以下の罰金がある。

要点

報酬は契約が成立してからで、金額には必ず上限があります。

根拠: 宅地建物取引業法 46条2項

ひっかけ

依頼者が同意すれば、限度額を超える報酬も受け取れる、は誤りです。超えては受け取れません。

根拠: 宅地建物取引業法 46条2項、宅地建物取引業法 82条2号

売買・交換の媒介の計算約2分

売買の媒介の報酬は、代金を区切って計算します。200万円以下の部分は5%、200万円を超え400万円以下の部分は4%、400万円を超える部分は3%です。これは税抜きの報酬の割合で、課税事業者(消費税を納める事業者)は最後に1.1倍します。告示では、消費税込みで5.5%・4.4%・3.3%と書かれています。

根拠: 宅地建物取引業法 46条1項、宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第二

数字の比べ売買の媒介、代金の区切りごとの割合(税抜き)

200万以下200万円以下の部分5%200〜400万200万超400万以下の部分4%400万超400万円を超える部分3%

区切った部分ごとに、それぞれの割合をかけて足す。かける代金も、出た報酬も税抜き。課税事業者は最後に1.1倍。

根拠: 宅地建物取引業法 46条1項、宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第二

かける代金は、消費税を含めません。課税事業者は、出た報酬に1.1倍をかけた額まで受け取れます。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第一、宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第二

400万円を超えるときは、代金に3%をかけて6万円を足すと、まとめて計算できます。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第二

限度額は、依頼者の一方ごとの額です。売主だけ、あるいは買主だけから受け取ることもできます。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第二

交換は、価額に差があれば、高い方を代金とみなします。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第二

事例

みなと不動産は、3,000万円の土地の売買を媒介しました。税抜きの代金で計算します。3,000万円に3%をかけて6万円を足すと、96万円(税抜き)です。みなと不動産が課税事業者なら1.1倍の105万6,000円です。売主の山本さんからも買主の田中さんからも、それぞれ105万6,000円まで受け取れます。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第二

覚えるコマ

覚える売買の媒介の限度額は、税抜きの代金にどんな率をかけるか?根拠 46条1項・告示第二
200万円以下の部分5%200万円超400万円以下の部分4%400万円超の部分3%区切りは税抜きの代金。税込は5.5%・4.4%・3.3%。400万円超は、代金(税抜き)×3%+6万円で速算できる。

200万円以下5%、400万円以下4%、400万円超3%。

間違えやすいところ:貸借の媒介(借賃の1か月分の1.1倍)と取り違える

売買の媒介の限度額は、税抜きの代金にどんな率をかけるか? 200万円以下5%、400万円以下4%、400万円超3%。

覚える媒介の限度額は、だれからいくらまで受けられるか?根拠 46条1項・告示第二
売主の依頼者から→ 限度額まで1回分みなと不動産買主の依頼者から→ 限度額まで1回分みなと不動産売主だけ、買主だけから受けてもよい。

依頼者の一方につき、それぞれ限度額まで受けられる。

間違えやすいところ:売主と買主から受ける額の合計が、限度額だと取り違える

媒介の限度額は、だれからいくらまで受けられるか? 依頼者の一方につき、それぞれ限度額まで受けられる。

要点

400万円を超えるときは、代金に3%をかけて6万円を足せば、一度に求められます。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第二

ひっかけ

交換では、価額の差額を代金として計算する、は誤りです。高い方の価額で計算します。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第二

売買・交換の代理約1分

売買や交換の代理の限度額は、媒介の計算で出した額の2倍です。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第三

過去問に出た

代理の宅建業者が、相手方からも報酬を受け取るときは、依頼者と相手方の合計で、媒介の2倍までです。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第三

依頼者から受け取れるのは、合計が2倍になるまでの残りです。相手方から多く受け取れば、依頼者から受け取れる分は減ります。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第三

左右の比較媒介と代理、報酬の限度(代金3,000万円、税抜き)

媒介96万円が基準代理基準の2倍限度額依頼者の一方につき96万円媒介の2倍の192万円受け取る相手売主と買主から、それぞれ依頼者と相手方の合計で合計の上限96万円+96万円192万円

代理は、相手方から受け取った分も、192万円の中に入れて数える。課税事業者は最後に1.1倍。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第二、宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第三

事例

みなと不動産は、売主の山本さんの代理人として、田中さんに土地を売りました。媒介の計算額が96万円(税抜き)なら、みなと不動産の限度は192万円です。田中さんから100万円を受け取ったなら、山本さんからは92万円までです。課税事業者なら、それぞれ1.1倍の額です。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第三

覚えるコマ

覚える売買の代理の限度額は、媒介の何倍までか?根拠 46条1項・告示第三
媒介の限度額1倍代理の限度額媒介の2倍代理で相手方からも受けるときは、依頼者と相手方の合計で、媒介の2倍まで。

代理は媒介の2倍まで。相手方からも受けるなら、合計で2倍まで。

間違えやすいところ:代理だから、売主・買主のそれぞれから2倍ずつ受けられると取り違える

売買の代理の限度額は、媒介の何倍までか? 代理は媒介の2倍まで。相手方からも受けるなら、合計で2倍まで。

要点過去問に出た

代理は媒介の2倍、相手方と合わせても2倍までです。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第三

ひっかけ

代理では、依頼者と相手方から、それぞれ媒介の2倍まで受け取れる、は誤りです。合計で2倍までです。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第三

消費税等相当額の加算約1分

課税事業者は、税抜きで計算した限度額に1.1倍をかけた額まで受け取れます。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第十一②

免税事業者(消費税を納める義務が免除される事業者)は、まず課税事業者として計算します。その額に110分の100をかけ、仕入れに係る消費税等相当額を足します。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第十一②

報酬の計算では、代金や借賃に含まれる消費税等相当額を、基礎から除きます。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第一、宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第二

事例

みなと不動産は課税事業者です。媒介の限度額が税抜き96万円のとき、1.1倍して、105万6,000円まで受け取れます。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第十一②

要点

まず税抜きで計算し、最後に1.1倍します。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第二

ひっかけ

消費税を含んだ代金に、そのまま割合をかける、は誤りです。税抜きの代金で計算します。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第二

貸借の媒介約2分

この節でよく出るのは

  • ★ 5回貸借の媒介では、依頼者の双方から受け取る報酬の合計が、借賃の…
  • ★ 4回双方の合計が1か月分の1.1倍、居住用で承諾がなければ片方0…
  • ★ 3回中村翔さんが借りるアパートの借賃は、月8万円です。中村さんは…
場面★ 過去問で3回

中村翔さんが借りるアパートの借賃は、月8万円です。中村さんは「仲介手数料は、1か月分の8万円ですよね」と言いました。木村さんは「居住用の貸借は、承諾がなければ一方から借賃の0.55倍までだよ。4万4,000円だね」と教えました。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第四

★ 過去問で5回

貸借の媒介では、依頼者の双方から受け取る報酬の合計が、借賃の1か月分の1.1倍までです。この1.1倍は、報酬の消費税等相当額を含む上限です。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第四

★ 過去問で3回

居住用の建物の貸借では、依頼者の承諾がなければ、一方の依頼者から受け取れるのは借賃の0.55倍までです。この0.55倍は、消費税等相当額を含む上限です。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第四

★ 過去問で3回

依頼者の承諾があれば、0.55倍の制限がなくなり、双方の合計が1か月分の1.1倍の範囲で、その依頼者から受け取れます。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第四

判定の流れ貸借の媒介、一方の依頼者から受け取れる額

居住用の建物の貸借か?はい依頼者の承諾があるか?はいその依頼者から(双方の合計で1.1倍まで)いいえ借賃の0.55倍までいいえ双方の合計で1.1倍の範囲で

いずれの場合も、双方から受け取る合計は借賃の1か月分の1.1倍まで。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第四

借賃に含まれる消費税等相当額は、計算の基礎から除きます。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第四

事例

みなと不動産は、入居者の中村さんと貸主の山本さんとのアパートの貸借を媒介しました。借賃は月8万円です。承諾がなければ、みなと不動産は中村さんから4万4,000円まで、山本さんから4万4,000円まで受け取れます。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第四

覚えるコマ

覚える貸借の媒介の限度額は、借賃のどれだけまでか?根拠 46条1項・告示第四
双方から受ける合計借賃の1か月分の1.1倍居住用で承諾なし(一方)借賃の0.55倍承諾あり1か月分の1.1倍(合計の範囲内)借賃から消費税等相当額を除いて計算する。

合計で借賃1か月分の1.1倍。居住用で承諾なしは一方0.55倍。

間違えやすいところ:売買の媒介の率(5%・4%・3%)と取り違える

貸借の媒介の限度額は、借賃のどれだけまでか? 合計で借賃1か月分の1.1倍。居住用で承諾なしは一方0.55倍。

要点★ 過去問で4回

双方の合計が1か月分の1.1倍、居住用で承諾がなければ片方0.55倍、承諾があればその制限なしです。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第四

ひっかけ★ 過去問で2回

居住用の貸借でも、承諾なしで一方から1か月分を受け取れる、は誤りです。承諾がなければ0.55倍までです。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第四

権利金がある場合約3分

この節でよく出るのは

  • ★ 2回代理と媒介が組み合わさるときも、業者全体の合計は、1つの取引…

居住用以外の建物や宅地の貸借では、返還されない権利金があるときに特例があります。権利金とは、名義を問わず、権利設定の対価として貸主へ払う金銭で、返還されないものをいいます。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第六

判定の流れ権利金があるときの計算

居住用の建物の貸借か?はい権利金の特例は使えないいいえ返還されない権利金があるか?はい権利金で計算し、借賃の計算と高い方が限度いいえ借賃で計算する

権利金で計算した額と借賃で計算した額の高い方を選べると考えられています。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第六

権利金を、売買の代金とみなして、売買の媒介や代理の計算ができます。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第六

過去問に出た

権利金で計算した額と、借賃で計算した額の、高い方が限度になると考えられています。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第六

権利金方式の限度は、依頼者1人あたりです。貸主と借主の両方から受けるなら、合計で1人分の2倍までです。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第六

★ 過去問で2回

代理と媒介が組み合わさるときも、業者全体の合計は、1つの取引で媒介の額の2倍までです。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第三

権利金200万円なら、1人あたり10万円に税を加えた11万円で、両方から受けて合計22万円までです。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第六

返還される敷金や保証金は、代金とみなせません。居住用の建物の貸借では、この方式を使えません。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第六

事例

みなと不動産は、店舗用のビルの貸借を媒介しました。権利金が300万円で、返還されません。みなと不動産は、権利金を代金とみなして計算できます。200万円×5%+100万円×4%=14万円(税抜き)です。借賃で計算した額より高ければ、そちらが限度です。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第六

覚えるコマ

覚える権利金がある貸借の報酬は、どう計算するか?根拠 46条1項・告示第六
居住用以外の貸借で、返還されない権利金があるか?はい権利金を代金とみなして計算できる(借賃による計算との高い方が限度)いいえ敷金・保証金や居住用の貸借では、代金とみなせない

返還されない権利金は代金とみなせる。居住用では使えない。

間違えやすいところ:返還される敷金・保証金も代金とみなせる、と取り違える

権利金がある貸借の報酬は、どう計算するか? 返還されない権利金は代金とみなせる。居住用では使えない。

要点

権利金は、返還されないものだけです。返ってくる敷金は含めません。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第六

ひっかけ

居住用の建物の貸借でも、権利金方式を使える、は誤りです。居住用では使えません。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第六

事例

みなと不動産は、店舗用ビルの貸借を、貸主と借主の双方から媒介しました。権利金は500万円で、返還されません。権利金を代金とみなすと、200万円×5%+200万円×4%+100万円×3%=21万円(税抜き)です。1人あたりは1.1倍した23万1,000円までで、双方から受けても合計は46万2,000円までです。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第六

貸借の代理と長期の空家等約1分

この節でよく出るのは

  • ★ 2回長期の空家等の特例は、借主の負担が重くても使える、は誤りです…
  • ★ 2回みなと不動産は、長く空いていた店舗用の建物の貸借を媒介しまし…
表
場合受け取れる額
貸借の代理借賃の1か月分の1.1倍まで(消費税等相当額を含む)
代理で相手方からも受け取るとき合計で1か月分の1.1倍まで
長期の空家等の貸借の媒介(借主から借賃の1か月分の1.1倍以内。居住用は承諾なしなら0.55倍以内)双方の合計で借賃の1か月分の2.2倍まで

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第五、宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第九

事例★ 過去問で2回

みなと不動産は、長く空いていた店舗用の建物の貸借を媒介しました。みなと不動産が借主の中村さんから受け取る額は、借賃の1か月分の1.1倍以内です。双方の合計で、借賃の1か月分の2.2倍まで受け取れます。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第九

覚えるコマ

覚える長期の空家等の貸借では、双方から合計いくらまで受けられるか?根拠 46条1項・告示第九
通常の貸借の媒介・双方から受ける合計は、借賃の1か月分の1.1倍長期の空家等の貸借・借主から受ける額が1か月分の1.1倍(居住用で承諾なしは0.55倍)以内なら・費用を勘案し、合計で借賃の1か月分の2.2倍まで

借主から受ける額が1か月分の1.1倍以内なら、合計で2.2倍まで。

間違えやすいところ:貸借の媒介の通常の限度(1か月分の1.1倍)と取り違える

長期の空家等の貸借では、双方から合計いくらまで受けられるか? 借主から受ける額が1か月分の1.1倍以内なら、合計で2.2倍まで。

要点

通常は1か月分の1.1倍、長期の空家等は2.2倍です。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第四、宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第九

ひっかけ★ 過去問で2回

長期の空家等の特例は、借主の負担が重くても使える、は誤りです。借主から受け取る額が、1か月分の1.1倍(居住用で承諾がなければ0.55倍)以内であることが条件です。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第九

低廉な空家等の特例と広告費約2分

この節でよく出るのは

  • ★ 3回依頼者の依頼で行う広告の料金は、報酬とは別に受け取れます。そ…
  • ★ 2回広告費は報酬に含まれるので、別には受け取れない、は誤りです。…
場面

山あいの古い空き家(700万円)の売却を、依頼者が持ち込みました。通常の計算では税抜き27万円(税込み29万7,000円)で、手間のわりに少なすぎます。木村さんは「800万円以下の空き家なら、費用を勘案して税抜き30万円、課税業者なら33万円まで受け取れるよ」と言いました。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第七

過去問に出た

代金800万円以下の宅地や建物を、低廉な空家等といいます。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第七

低廉な空家等の売買の媒介では、費用を勘案して、通常の額を超えて報酬を受け取れます。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第七

依頼者から受け取れる額は、税抜き30万円が上限で、課税事業者はこれに1.1倍した33万円までです。売主と買主のどちらの依頼者にも使えます。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第七

代理では、この特例で出した額の2倍以内です。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第八

★ 過去問で3回

依頼者の依頼で行う広告の料金は、報酬とは別に受け取れます。それ以外は、告示の定めた額のほかに受け取れません。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第十一①

過去問に出た

案内料や申込料のほか、契約書の作成や重要事項の説明の対価も、別には受け取れません。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第十一①、宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方 第46条第1項関係(告示第十一関係)

事例

みなと不動産は、700万円の中古住宅の売却を媒介で頼まれました。通常の計算額は税抜き27万円(税込み29万7,000円)です。費用を勘案して、依頼者から税込みで33万円まで受け取れます。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第七

覚えるコマ

覚える低廉な空家等の特例では、依頼者から、いくらまで受けられるか?根拠 46条1項・告示第七
対象は、代金800万円以下の宅地又は建物売買・交換の媒介で、費用を勘案する通常の額を超えて受けられる依頼者から受ける額は、30万円の1.1倍(33万円)まで売主・買主のどちらの依頼者にも使える代理は、この特例で算出した額の2倍以内。

800万円以下の物件の媒介で、依頼者から33万円まで。

間違えやすいところ:広告料のように、報酬とは別に受けられる額と取り違える

低廉な空家等の特例では、依頼者から、いくらまで受けられるか? 800万円以下の物件の媒介で、依頼者から33万円まで。

要点

低廉な空家等の上限は、税抜き30万円(1.1倍して33万円)です。800万円をこえると、この特例は使えません。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第七

ひっかけ★ 過去問で2回

広告費は報酬に含まれるので、別には受け取れない、は誤りです。依頼で行う広告の料金は、別に受け取れます。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第十一①

本試験ではこう出ます

本試験では「宅建業者AがBC間の売買を媒介した」のように出ます。代金が税抜き3,000万円なら、B・Cそれぞれから税抜き96万円、1.1倍で105万6,000円までです。

根拠: 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額 第二

まとめ

  • 報酬の額は国土交通大臣が定め、宅建業者は事務所ごとに掲示する。
  • 限度額を超えて報酬を受け取ってはならない。同意があっても同じ。
  • 売買の媒介は、税抜きで200万円以下5%、400万円以下4%、400万円超3%。課税事業者は最後に1.1倍。
  • 400万円超は、代金かける3%に6万円を足して計算できる。
  • 代理の限度額は媒介の2倍。相手方と合わせて2倍まで。
  • 貸借の媒介は、双方の合計で借賃の1か月分の1.1倍まで。
  • 権利金は、居住用以外で代金とみなせる。敷金はみなせない。
  • 低廉な空家等は800万円以下。上限は税抜き30万円(1.1倍して33万円)。
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