法令上の制限

都市計画法①(区域・地域地区・地区計画・都市計画の決定)

法令上の制限読む目安 約17分図 4場面つき

この単元で分かること

  • 都市計画区域と準都市計画区域の違い、区域区分の仕組みを学びます。
  • 地域地区と用途地域の種類、地区計画の届出のしかたを学びます。
  • 都市計画がどう決まるか、施設の予定地で建築がどう制限されるかを学びます。

この単元のはじまりの場面

場面

冬、石井正さんが、駅の北側の空き地と、山あいの畑のことで相談に来ました。「同じ町の土地なのに、土地ごとに決まりが違うと聞きました」と石井さんは言いました。木村健一さんは「町には、市街化を進める区域と、抑える区域に分けられた場所がある。まず、その土地がどの区域かを調べるんだ」と答えました。佐藤さくらさんは、区域の種類と、その決まり方を覚えることになりました。

都市計画と、都市計画区域・準都市計画区域約2分

都市計画法は、まちを健全に発展させ、秩序ある整備を図るための決まりを定めています。

根拠: 都市計画法 4条1項

過去問に出た

土地利用、都市施設の整備、市街地開発事業についての計画を都市計画といいます。

根拠: 都市計画法 4条1項

都市計画は、都道府県が指定する都市計画区域の中で考えます。

根拠: 都市計画法 5条1項

事例

石井さんの住む町の中心市街地を含む一帯は、一体の都市として整備する必要があると県が判断しました。県はこの区域を都市計画区域として指定します。

根拠: 都市計画法 5条1項

指定には、関係市町村と都道府県都市計画審議会の意見を聴くことが要ります。

根拠: 都市計画法 5条3項

さらに、国土交通大臣に協議して同意を得なければなりません。

根拠: 都市計画法 5条4項

過去問に出た

2つ以上の都府県にまたがる都市計画区域は、国土交通大臣が関係都府県の意見を聴いて指定します。

根拠: 都市計画法 5条の2第1項

準都市計画区域は、都市計画区域の外で、放置すると将来の都市づくりに支障が出るおそれがある区域に指定します。

根拠: 都市計画法 5条の2第2項

事例

県は、石井さんの住む町の外側で建物が増えている一帯を準都市計画区域に指定しました。指定には、関係市町村と審議会の意見を聴けば足ります。国土交通大臣の同意は要りません。

根拠: 都市計画法 5条の2第5項

準都市計画区域の全部または一部に都市計画区域が指定されると、準都市計画区域は廃止されます。

根拠: 都市計画法 5条の2第5項

重ならない部分があるときは、その部分だけの区域に変更されたものとみなされます。

根拠: 都市計画法 5条の2第5項

左右の比較都市計画区域と準都市計画区域

都市計画区域同意が要る準都市計画区域意見で足りるどんな区域一体の都市として整備する区域区域の外で、放置すると支障が出る区域大臣の同意要る要らない防火地域定められる定められない

意見を聴く相手は、どちらも関係市町村と審議会。

根拠: 都市計画法 5条1項、都市計画法 5条3項、都市計画法 5条の2第1項、都市計画法 5条の2第2項、都市計画法 5条の2第5項、都市計画法 8条2項、都市計画法 8条1項5号

覚えるコマ

覚える都市計画区域と準都市計画区域は、指定の手続がどう違うか?根拠 5条3項
都市計画区域・関係市町村等の意見聴取・国土交通大臣の協議と同意が要る準都市計画区域・関係市町村等の意見を聴けば足りる・都市計画区域が指定されると、廃止か変更とみなす二以上の都府県にわたるときは、国土交通大臣が指定する。

都市計画区域は国交大臣の同意が要り、準都市計画区域は意見聴取で足りる。

間違えやすいところ:二以上の都府県にわたる都市計画区域は、国土交通大臣が指定する

都市計画区域と準都市計画区域は、指定の手続がどう違うか? 都市計画区域は国交大臣の同意が要り、準都市計画区域は意見聴取で足りる。

要点

都市計画区域は国土交通大臣の同意が要ります。準都市計画区域は関係市町村と審議会の意見で足ります。

根拠: 都市計画法 5条3項、都市計画法 5条の2第2項

ひっかけ

準都市計画区域の指定に国土交通大臣の同意は要りません。都市計画区域の指定と混同しないようにします。

根拠: 都市計画法 5条の2第2項

区域区分と市街化区域・市街化調整区域約2分

この節でよく出るのは

  • ★ 2回市街化区域には少なくとも用途地域を定めます。市街化調整区域に…

都市計画区域の中を、市街化区域と市街化調整区域に分けることを区域区分といいます。

根拠: 都市計画法 7条1項

過去問に出た

区域区分は、必要があるときに定めるもので、定めるかどうかは原則として自由です。

根拠: 都市計画法 7条1項

ただし、首都圏の既成市街地や近郊整備地帯などを含む都市計画区域では、区域区分を定めなければなりません。

根拠: 都市計画法 7条1項

事例

石井さんが住む県の都市計画区域は、首都圏の既成市街地を含んでいました。この区域では区域区分を必ず定めます。

根拠: 都市計画法 7条1項

市街化区域は、すでに市街地になっている区域と、おおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域です。

根拠: 都市計画法 7条2項

過去問に出た

市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域です。

根拠: 都市計画法 7条3項

★ 過去問で2回

市街化区域には少なくとも用途地域を定めます。市街化調整区域には、原則として用途地域を定めません。

根拠: 都市計画法 13条1項7号

左右の比較市街化区域と市街化調整区域

市街化区域進める市街化調整区域抑えるどんな区域市街地か、10年以内に市街化を図る区域市街化を抑制すべき区域用途地域少なくとも定める原則として定めない

用途地域が付くかどうかが、分かれ目。

根拠: 都市計画法 7条2項、都市計画法 7条3項、都市計画法 13条1項7号

事例過去問に出た

石井さんの駅北の空き地は市街化区域なので、必ず用途地域が定められます。山あいの畑は市街化調整区域なので、原則として用途地域が定まりません。

根拠: 都市計画法 13条1項7号

市街化区域と、区域区分を定めていない都市計画区域では、都市施設として少なくとも道路、公園、下水道を定めます。

根拠: 都市計画法 13条1項11号

過去問に出た

都市施設は、特に必要があるときは、都市計画区域の外にも定められます。

根拠: 都市計画法 11条1項

覚えるコマ

覚える区域区分は必ず定めるのか。用途地域はどこに定めるのか?根拠 7条1項
市街化区域・すでに市街地を形成している区域・おおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域・少なくとも用途地域を定める市街化調整区域・用途地域は原則として定めない区域区分は、必要があるときに定めることができる(任意)。

区域区分は任意。用途地域は市街化区域に定め、調整区域には原則定めない。

間違えやすいところ:首都圏の既成市街地・近郊整備地帯などを含む区域では、区域区分を定めるものとする

区域区分は必ず定めるのか。用途地域はどこに定めるのか? 区域区分は任意。用途地域は市街化区域に定め、調整区域には原則定めない。

要点過去問に出た

市街化区域は市街化を進める区域、市街化調整区域は抑制する区域です。用途地域が付くかどうかが分かれ目です。

根拠: 都市計画法 7条2項、都市計画法 7条3項、都市計画法 13条1項7号

ひっかけ

区域区分はいつでも必ず定める、ではありません。必要があるときに定めるのが原則で、一定の区域だけが必須です。

根拠: 都市計画法 7条1項

地域地区と用途地域約3分

この節でよく出るのは

  • ★ 4回準都市計画区域では、定められる地域地区が限られます。用途地域…
  • ★ 4回特定用途制限地域は、用途地域が定められていない区域で、市街化…
  • ★ 2回準住居地域は、道路の沿道にふさわしい業務の利便を増進しつつ、…

都市計画区域では、用途を配分したり環境を守ったりするために、地域や地区を定められます。これを地域地区といいます。

根拠: 都市計画法 8条1項

用途地域は13種類あります。住居系、商業系、工業系に分かれ、田園住居地域も含まれます。

根拠: 都市計画法 8条1項1号

★ 過去問で2回

準住居地域は、道路の沿道にふさわしい業務の利便を増進しつつ、調和した住居の環境を保護する地域です。

根拠: 都市計画法 9条7項

田園住居地域は、農業の利便を増進しつつ、調和した低層住宅の住居の環境を保護する地域です。

根拠: 都市計画法 9条8項

事例

石井さんの畑と住宅が混ざる一帯には、田園住居地域が定められました。農業を続けながら、低層住宅の環境も守るためです。

根拠: 都市計画法 9条8項

★ 過去問で4回

準都市計画区域では、定められる地域地区が限られます。用途地域、特別用途地区、特定用途制限地域、高度地区などです。特別用途地区は、用途地域に上乗せして特別な目的を定める地区です。特定用途制限地域は、用途地域のない区域で建てる建物の用途を制限する地域です。高度地区は、建物の高さの限度を定める地区です。

根拠: 都市計画法 8条2項

過去問に出た

準都市計画区域には防火地域や準防火地域を定められません。防火地域と準防火地域は、火事の広がりを防ぐために定める地域です。高度地区も、高さの最高限度を定める部分に限られます。

根拠: 都市計画法 8条2項、都市計画法 8条1項5号

★ 過去問で2回

準都市計画区域には、区域区分も市街地開発事業も定められません。どちらも、都市計画区域について定める都市計画です。

根拠: 都市計画法 7条1項、都市計画法 12条1項

事例

石井さんの畑の近くの一帯が準都市計画区域に指定されました。そこでは防火地域を定めようとしても定められません。防火地域は都市計画区域の地域地区だからです。

根拠: 都市計画法 8条2項、都市計画法 8条1項5号

★ 過去問で4回

特定用途制限地域は、用途地域が定められていない区域で、市街化調整区域を除いた場所に定めます。

根拠: 都市計画法 9条15項

過去問に出た

特別用途地区は、用途地域の中に、その指定を補完する形で定めます。

根拠: 都市計画法 9条14項

過去問に出た

第二種住居地域は、主として住居の環境を保護するため定める地域です。中高層住宅に係る良好な環境を保護するのは、中高層住居専用地域のほうです。

根拠: 都市計画法 9条6項、都市計画法 9条4項

過去問に出た

高層住居誘導地区は、第一種住居地域・第二種住居地域・準住居地域・近隣商業地域・準工業地域のうちに定めます。容積率が10分の40または10分の50と定められた区域です。

根拠: 都市計画法 9条17項

覚えるコマ

覚える準都市計画区域に定められる地域地区は、どう限られるか?根拠 8条2項
定められる・用途地域・特別用途地区・特定用途制限地域・高度地区など・高度地区は高さの最高限度を定める部分だけ定められない・防火地域・準防火地域

用途地域などに限られ、防火地域・準防火地域は定められない。

間違えやすいところ:高度地区は、高さの最高限度を定める部分に限られる

準都市計画区域に定められる地域地区は、どう限られるか? 用途地域などに限られ、防火地域・準防火地域は定められない。

覚える高度利用地区・高度地区・特定街区は、それぞれ何を定めるか?根拠 9条19項
高度利用地区容積率の最高・最低限度など。高さは定めない高度地区用途地域内で、高さの最高限度又は最低限度特定街区容積率と高さの最高限度、壁面の位置の制限

高度利用地区は高さを定めず、高度地区は高さの限度を定める。

間違えやすいところ:高さを定めるのは高度地区と特定街区。高度利用地区は定めない

高度利用地区・高度地区・特定街区は、それぞれ何を定めるか? 高度利用地区は高さを定めず、高度地区は高さの限度を定める。

要点★ 過去問で2回

用途地域は13種類です。準都市計画区域では定められる地域地区が限られ、防火地域は定められません。

根拠: 都市計画法 8条1項1号、都市計画法 8条2項

ひっかけ過去問に出た

準都市計画区域でも用途地域は定められます。定められないのは防火地域や準防火地域です。

根拠: 都市計画法 8条2項

都市計画の決定と手続約2分

都市計画を定めるのは都道府県か市町村で、決める主体は計画の種類によって決まります。

根拠: 都市計画法 15条1項

市町村が定める都市計画は、議会の議決を経た基本構想に即し、都道府県の都市計画に適合しなければなりません。

根拠: 都市計画法 15条3項

これに反する部分には効力が生じず、都道府県の都市計画が優先します。

根拠: 都市計画法 15条4項

事例

石井さんの住む市の都市計画が、県の都市計画と食い違う部分がありました。その部分は効力を生じず、県の計画が優先します。

根拠: 都市計画法 15条4項

過去問に出た

2つ以上の都府県にまたがる都市計画区域の都市計画は、国土交通大臣と市町村が定めます。

根拠: 都市計画法 22条1項

過去問に出た

市町村が都市計画を決定しようとするときは、あらかじめ都道府県知事に協議しなければなりません。

根拠: 都市計画法 19条3項

都市計画の案は、公告の日から2週間、公衆の縦覧に供します。

根拠: 都市計画法 17条1項

関係市町村の住民と利害関係人は、縦覧期間満了の日までに意見書を提出できます。

根拠: 都市計画法 17条2項

事例

石井さんの住む市が用途地域を変更しようとし、案を2週間縦覧に供しました。その間に、石井さんは意見書を提出できます。

根拠: 都市計画法 17条2項

特定街区に関する都市計画の案には、政令で定める利害関係者の同意が要ります。特定街区は、容積率や建物の高さの制限を街区ごとに定める街区です。

根拠: 都市計画法 17条3項

都市計画は、決定の告示があった日から効力を生じます。告示の翌日ではありません。

根拠: 都市計画法 20条3項

時系列案の縦覧から効力が生じるまで

公告の日都市計画の案の縦覧が始まる満了の日意見書を出せるのは、この日まで告示の日この日から効力が生じる2週間

効力が生じるのは、告示の翌日ではなく、告示があった日。

根拠: 都市計画法 17条1項、都市計画法 17条2項、都市計画法 20条3項

覚えるコマ

覚える都市計画の案は、縦覧と意見書でどう扱われるか?根拠 17条1項
公告の日から二週間都市計画の案を公衆の縦覧に供する縦覧期間満了の日まで関係市町村の住民・利害関係人が意見書を提出決定の告示があった日この日から効力を生ずる

公告の日から二週間縦覧し、期間満了の日までに意見書を出せる。

間違えやすいところ:効力が生じるのは、決定の告示があった日から(翌日ではない)

都市計画の案は、縦覧と意見書でどう扱われるか? 公告の日から二週間縦覧し、期間満了の日までに意見書を出せる。

要点

縦覧は2週間、意見書は縦覧期間の満了日まで、効力は告示の日からです。

根拠: 都市計画法 17条1項、都市計画法 17条2項、都市計画法 20条3項

ひっかけ

都市計画の効力は告示の翌日からではありません。告示があった日から生じます。

根拠: 都市計画法 20条3項

地区計画と届出約3分

この節でよく出るのは

  • ★ 2回地区計画の区域では、行為に着手する日の30日前までに市町村長…
場面

石井さんは、駅北の空き地に、子どもの家を建てたいと考えています。この一帯は、地区整備計画が定められた地区計画の区域です。木村さんは「着工予定日の30日前までに、行為の種類や設計を市町村長へ届け出るんだ」と教えました。計画に合わない設計なら、市町村長は設計の変更などを勧告できます。

根拠: 都市計画法 58条の2第1項、都市計画法 58条の2第3項

地区計画(地区ごとのまちづくり計画)は、街区ごとに良好な環境を整備・開発・保全するための計画です。

根拠: 都市計画法 12条の4第1項1号

地区計画は、用途地域が定められている土地の区域に定められます。

根拠: 都市計画法 12条の5第1項1号

用途地域がない区域でも、住宅市街地の開発が行われる区域などには定められます。

根拠: 都市計画法 12条の5第1項

事例

石井さんの住む市は、用途地域のない区域で新しい住宅市街地を開発することになりました。この区域にも地区計画を定められます。

根拠: 都市計画法 12条の5第1項

過去問に出た

開発整備促進区は、大規模な店舗などの整備を図る区域に、地区計画で定めます。定められるのは、第二種住居地域・準住居地域・工業地域、または用途地域のない区域(市街化調整区域を除く)です。

根拠: 都市計画法 12条の5第4項、都市計画法 12条の5第4項4号

過去問に出た

地区整備計画で定められる事項には、用途の制限、容積率や建蔽率の限度、壁面の位置の制限、高さの限度などがあります。

根拠: 都市計画法 12条の5第7項

市街化調整区域内で定められる地区整備計画では、容積率の最低限度、建築面積の最低限度、高さの最低限度は除かれます。建築面積は、建物を真上から見た面積です。

根拠: 都市計画法 12条の5第7項

表
定めるもの定め方
地区計画:種類・名称・位置・区域必ず定める
地区計画:区域の面積定めるよう努める
地区整備計画必ず定める
地区計画:目標と整備の方針定めるよう努める
地区計画:建蔽率・容積率の限度必ず定める事項ではない(地区整備計画で定められる事項の一つ)

根拠: 都市計画法 12条の4第2項、都市計画法 12条の5第2項、都市計画法 12条の5第7項

★ 過去問で2回

地区計画の区域では、行為に着手する日の30日前までに市町村長へ届け出なければなりません。

根拠: 都市計画法 58条の2第1項

事例

石井さんは、地区整備計画がある区域で建物を建てようとしています。着工予定日の30日前までに、行為の種類や設計を市長に届け出ます。

根拠: 都市計画法 58条の2第1項

国や地方公共団体が行う行為は、この届出の対象から除かれます。届出事項を変更するときも、変更に係る行為の着手日の30日前までです。

根拠: 都市計画法 58条の2第1項3号、都市計画法 58条の2第2項

市町村長は、地区計画に適合しない届出に対して、設計の変更などの措置を勧告できます。中止を命じることはできません。

根拠: 都市計画法 58条の2第3項

覚えるコマ

覚える地区計画の区域内で行為をするとき、届出はいつまでにするか?根拠 58条の2第1項
国又は地方公共団体が行う行為か?はい届出の対象から除かれるいいえ着手する日の三十日前までに市町村長へ届け出る適合しない届出には、設計の変更などを勧告できる(中止命令はない)。

着手する日の三十日前までに市町村長へ届け出る。変更も同じ。

間違えやすいところ:地区計画に適合しない届出には勧告できるが、中止命令はない

地区計画の区域内で行為をするとき、届出はいつまでにするか? 着手する日の三十日前までに市町村長へ届け出る。変更も同じ。

要点過去問に出た

地区計画の届出は着手の30日前までです。市町村長ができるのは勧告までです。

根拠: 都市計画法 58条の2第1項、都市計画法 58条の2第3項

ひっかけ

市町村長は工事の中止を命令できる、ではありません。できるのは勧告です。

根拠: 都市計画法 58条の2第3項

都市計画施設の区域内の建築制限約2分

この節でよく出るのは

  • ★ 2回都市計画施設の区域や市街地開発事業の施行区域内で建築物を建て…

道路や公園として計画された区域では、将来の事業に支障が出ないよう、建築が制限されます。

根拠: 都市計画法 53条1項

★ 過去問で2回

都市計画施設の区域や市街地開発事業の施行区域内で建築物を建てるには、都道府県知事等の許可が要ります。

根拠: 都市計画法 53条1項

過去問に出た

非常災害のため必要な応急措置として行う行為は、許可が要りません。政令で定める軽易な行為も同じです。

根拠: 都市計画法 53条1項2号、都市計画法 53条1項1号

事例

石井さんは、都市計画施設の区域内で家を建てようとしています。原則として知事の許可が要ります。地震の応急措置として建てる仮設なら、許可は要りません。

根拠: 都市計画法 53条1項2号

階数が2以下で地階がなく木造の建築物の改築や移転は、軽易な行為として許可が要りません。

根拠: 都市計画法 53条1項1号

許可の基準の1つに、階数が2以下で、かつ地階を有しないことがあります。この要件を満たし、容易に移転・除却できる建物は許可されます。

根拠: 都市計画法 54条1項3号

都市計画のうち建築物について定めるものに適合する建築は、知事等は許可をしなければなりません。

根拠: 都市計画法 54条1項1号

事業予定地として指定された土地では、許可をしないことができます。

根拠: 都市計画法 55条1項

事例

県は事業予定地を指定して公告しました。この区域内の建築について、知事は許可をしないことができます。

根拠: 都市計画法 55条1項

覚えるコマ

覚える都市計画施設の区域内で、許可が要らない行為は何か?根拠 53条1項
原則都道府県知事等の許可が必要許可不要非常災害のため必要な応急措置として行う行為許可不要階数が二以下で地階がなく木造の建築物の改築又は移転

非常災害の応急措置と、階数二以下で地階のない木造建築物の改築・移転。

間違えやすいところ:建築物について定める都市計画に適合するなら、知事等は許可をしなければならない

都市計画施設の区域内で、許可が要らない行為は何か? 非常災害の応急措置と、階数二以下で地階のない木造建築物の改築・移転。

要点過去問に出た

施設区域内の建築は知事等の許可が要ります。応急措置と軽易な行為は例外です。

根拠: 都市計画法 53条1項、都市計画法 54条1項

ひっかけ

許可の基準を満たす建築は、知事が許可をしないことができる、ではありません。適合する建築は許可をしなければなりません。

根拠: 都市計画法 54条1項1号

事業予定地内の土地の買取りと先買い約2分

場面

石井さんの畑の一部が、道路の事業予定地に入ることが分かりました。そこには家を建てられず、石井さんは「この土地はどうなるのですか」と聞きました。木村さんは「建築が許可されないなら、買取りを申し出られるよ」と答えました。知事等は、特別の事情がないかぎり、時価で買い取ります。

根拠: 都市計画法 56条1項

事業予定地で建築できないと、土地の使い道がなくなります。そこで土地を買い取る仕組みがあります。

根拠: 都市計画法 56条1項

事業予定地内で建築が許可されないとします。土地の所有者は、それを理由に買取りを申し出られます。

根拠: 都市計画法 56条1項

申出があると、知事等は特別の事情がないかぎり時価で買い取ります。

根拠: 都市計画法 56条1項

事例

石井さんは、事業予定地内の土地を持っていますが、建築が許可されませんでした。石井さんが買取りを申し出ると、知事等は特別の事情がないかぎり時価で買い取ります。

根拠: 都市計画法 57条2項

事業予定地内の土地を有償で譲り渡そうとするときは、公告の日の翌日から10日を経過した後に、書面で届け出なければなりません。

根拠: 都市計画法 57条3項

届出の後30日以内に買い取る旨の通知があれば、予定対価で売買が成立したものとみなされます。

根拠: 都市計画法 57条3項

事例

石井さんは、事業予定地内の土地を1億円で売ろうと届け出ました。20日目に知事から買い取る旨の通知が来たので、その1億円で売買が成立したものとみなされます。

根拠: 都市計画法 57条4項

届け出た人は、届出後30日以内はその土地を譲り渡せません。買い取らない旨の通知があれば、その時までです。

根拠: 都市計画法 57条2項、都市計画法 57条3項

時系列事業予定地の土地を売るとき

公告の日事業予定地が公告される翌日から10日この日を過ぎてから、書面で届け出る届出後30日以内に買取りの通知があれば成立30日

届出後30日以内は、その土地を譲り渡せない。

根拠: 都市計画法 56条1項、都市計画法 57条2項、都市計画法 57条3項

覚えるコマ

覚える事業予定地内の土地を売るとき、届出と買取りはどう進むか?根拠 57条2項
公告の日の翌日から十日を経過した後土地のみを有償で譲り渡すときは書面で届け出る届出後三十日以内買取りの通知があれば、予定対価で売買が成立したものとみなす届出者は、届出後三十日以内は譲り渡せない(買い取らない旨の通知があればその時まで)。

公告の翌日から十日経過後に届け出る。三十日以内の買取通知で売買が成立。

間違えやすいところ:届出をした者は、届出後三十日以内は土地を譲り渡せない

事業予定地内の土地を売るとき、届出と買取りはどう進むか? 公告の翌日から十日経過後に届け出る。三十日以内の買取通知で売買が成立。

要点

届出は公告の翌日から10日経過後、買取りの通知は届出後30日以内です。

根拠: 都市計画法 56条1項

ひっかけ

公告の日から10日ではありません。公告の日の翌日から起算して10日を経過した後です。

根拠: 都市計画法 56条1項、都市計画法 57条2項

防火地域・準防火地域約2分

防火地域と準防火地域は、火事の広がりを防ぐために都市計画で定める地域地区です。

根拠: 都市計画法 8条1項5号

防火地域内では、建物の構造や外壁の開口部に、防火のための基準がかかります。

根拠: 建築基準法 61条

防火地域内の看板や広告塔などの工作物も、制限を受けます。

根拠: 建築基準法 64条

過去問に出た

建物の屋上に設けるもの、または高さ3メートルを超えるものは、主要な部分を不燃材料で造るか覆います。

根拠: 建築基準法 64条

事例過去問に出た

石井さんは、防火地域内の建物の屋上に大きな広告塔を立てました。この広告塔は、主要な部分を不燃材料で造らなければなりません。

根拠: 建築基準法 65条1項

建築物が防火地域や準防火地域と、指定されていない区域にまたがるときは、その全部にそれぞれの地域の規定を適用します。防火壁で区画された外側は除きます。

根拠: 建築基準法 65条1項

事例

石井さんの建物が、防火地域と指定のない区域にまたがっています。建物全部に防火地域の規定がかかります。防火壁で区画した外側の部分は除かれます。

根拠: 建築基準法 65条2項

防火地域と準防火地域にまたがるときは、全部に防火地域の規定を適用します。防火壁で区画された外側には、準防火地域の規定を適用します。

根拠: 建築基準法 61条、建築基準法 64条、建築基準法 65条1項

要点

防火地域内の工作物は不燃材料です。地域をまたがる建物は、原則として建物全部に厳しい方の規定がかかります。

根拠: 建築基準法 65条2項

ひっかけ

防火地域と準防火地域にまたがるときは、両方の規定を緩く併用する、ではありません。原則は建物全部に防火地域の規定です。

根拠: 建築基準法 65条2項

本試験ではこう出ます

本試験では「A県が、B市の一部を都市計画区域に指定する」のように出ます。国土交通大臣の同意が要るかを、準都市計画区域のときと区別して読みます。

根拠: 都市計画法 5条3項、都市計画法 5条の2第2項

まとめ

  • 都市計画区域は国土交通大臣の同意を得て指定し、2以上の都府県にわたる区域は大臣が指定します。
  • 準都市計画区域は関係市町村と審議会の意見で指定でき、都市計画区域が指定されると廃止等とみなされます。
  • 区域区分は必要があるときに定め、一定の区域では必ず定めます。市街化区域はおおむね10年以内に市街化を図る区域です。
  • 市街化区域には少なくとも用途地域を定め、市街化調整区域には原則として定めません。
  • 用途地域は13種類あり、準都市計画区域では防火地域・準防火地域を定められません。
  • 都市計画の案は公告の日から2週間縦覧に供し、効力は告示があった日から生じます。
  • 地区計画の区域内では行為の着手の30日前までに市町村長へ届け出て、市町村長は勧告ができます。
  • 都市計画施設の区域内の建築には知事等の許可が要り、事業予定地では土地を時価で買い取る仕組みがあります。
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